事故ゼロの現場は偶然では生まれません。
毎日の小さな確認と、地域の気候に合わせた備えが積み重なって、安全は形になります。
三重県四日市市の株式会社尚輝空調では、東海三県で空調・換気・電気の各工事を行っています。
これから現場に挑戦したい方に向けて、KYTの進め方、暑熱期の対策、高所作業の基本を、実務の流れに沿って整理します。
三重・東海の現場に合わせたKYTの進め方

KYTは危険を予測し、対策を合意してから作業に入るための手順です。
朝礼で当日の工程、人数、車両動線、搬入時間を共有し、図面と現場の差分を洗い出します。
次に「転倒・墜落・感電・挟まれ・熱中症」の五つを軸に、場所ごとの危険源を付せんに書き出し、優先度を決めます。
優先度は「頻度」「重篤度」「回避可能性」で評価し、最もリスクが高い項目から対策を具体化します。
対策は「養生追加」「立入区分」「作業順の入替」「資格者の指名」「ツールの変更」など行動に置き換え、責任者と時刻を決めて実行します。
最後に、休憩地点・水分補給のタイミング・連絡手段を再確認し、全員が復唱できたら着手します。
小規模現場でも、写真とメモで記録を残すことで、次の現場での再発防止に直結します。
現場の基本装備チェック
保護具:ヘルメット・安全帯(フルハーネス)・保護メガネ・手袋。
安全表示:立入禁止札・注意喚起札・区画用テープ。
記録類:作業手順書・点検記録・KYTシート。
暑熱期の熱中症対策と運用ルール
東海三県は梅雨明けから残暑まで高温多湿が続き、屋根裏や機械室は気温と湿度が上がりやすい環境です。
現場ではWBGTを目安に休憩と給水を組み込み、午前はこまめに水分、午後は塩分と糖分を合わせて補給します。
服装は通気性のある作業着に空調服を併用し、直射日光下では遮熱シートや簡易タープで待機場所を確保します。
新規入場者や慣れていない方は「暑さに慣れる」期間を設け、無理をさせない割当を行います。
症状の早期発見のため、顔色・発汗・応答の変化をペアで見合い、異変があれば即作業を中止します。
搬送が必要な場合は、日陰で衣服をゆるめ、冷却材を首・脇・鼠径部に当て、救急へ連絡します。
予定工期に無理が出る場合は、朝夕の涼しい時間帯への工程変更を発注者と協議し、安全を最優先に再計画します。
高所作業の基本ルールとフルハーネスの使い方
脚立・はしご・足場・高所作業車では、転落方向に常に三点支持を保ち、移動時は工具を持ち替えない段取りを徹底します。
二メートル以上の作業ではフルハーネス型の墜落制止用器具を使用し、ランヤードは躯体の高い位置に確実に掛け替えます。
足場では開口部を手すりで塞ぎ、作業床のたわみと積載荷重を確認します。
高所作業車は地盤沈下や段差に注意し、誘導員を配置して旋回範囲を明確にします。
はしごは角度を四対一とし、上端を確実に固定、上り下りの際は工具袋を使用します。
いずれの場合も、事前点検表に基づき、ハーネスのバックル・縫製部・フックの作動状態を確認してから作業に入ります。
交換時期はメーカーの仕様に従い、紫外線や金属疲労の劣化が疑われる場合は使用を中止します。
涼しい時間帯の作業、WBGTの確認、塩分・水分の計画補給。
濡れた足場の撤去、漏電遮断器の確認、絶縁工具の使用。
手指の保温、静電気対策、日没前の撤収計画。
電気・空調の連携作業で守るポイント

室内機・室外機の設置や動力回路の増設では、停電手順と復電手順を明確に分け、作業責任者がロックアウト・タグアウトを行います。
回路名称とブレーカー位置を図面に追記し、仮設電源の容量と漏電遮断器の定格感度を確認します。
冷媒配管のろう付けは換気を確保し、火気養生の範囲を広めに取り、消火器の位置を全員で共有します。
真空引き中はホースの損傷と倒れ込みを防ぐため、動線からポンプを外し、転倒防止の養生を行います。
試運転では風量・電流値・異音・振動を二名で確認し、記録を残します。
各工程で写真とチェックリストをセットにしておくと、品質と安全の双方を可視化できます。
現場単位で標準化した書式を用いることで、経験差による抜け漏れを抑えられます。
チェックリストと記録写真を標準化し、習慣として続けることが最短の近道です。
安全は「準備」「実行」「記録」の三つの輪で回ります。
四日市を拠点に、現場の実情に合わせた運用で、一緒に安全で誇れる仕事をつくっていきましょう。
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